「“地ビール”という単語は日本の個性的なクラフトビールの代名詞なのに、もったいない!」と彼は言った
先日、シンガポールに行ってきました。
主要目的の1つは日本の地ビール専門ビアバー「JiBiru Japanese Craft Beer Bar」に伺うことでした。
間もなくサンクトガーレンのビールも飲めるようになるこちらのお店、
シンガポールにある日本の地ビール専門バーですが、オーナーはシンガポールの方ではなく、日本人でもなく、なんとイギリス人。
ジェレミー(Jeremy Reynolds)さんと言います。
今回サンクトガーレンが初めての海外輸出を決心したのは、ジェレミーさんの熱心な交渉があったからです。
サンクトガーレンの工場、横浜ビアフェス、昨年5月にサンクトガーレンが出店していた立川のまんパクにまで足を運んで下さり、約1年間ずっと口説かれ続けていました。
それで心が動かない訳ありません(笑)。
だから「サンクトガーレンはこれを機にガンガン海外にも輸出します!」という感じではなく、「ジェレミーさんのお店でビールを取り扱って頂けることが決定しました。ただし場所はシンガポール(海外)です」というのが正直なところ。
今回シンガポールでオーナーのジェレミーさんとご一緒して、改めて色々お話を伺うことが出来たのでご紹介します。
※ちなみに日本語と英語がチャンポンの会話で、私の英語レベルは相当に低く、しかもビールを飲みながらの会話ですので、うまく解釈出来ていない部分もあるかもしれません。
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私:なぜシンガポールでお店を?
J:中国、インドネシア、日本…20年間アジアを転々として1番気に入った国がシンガポールだから。
(ジェレミーさんは英語の他に、広東語・インドネシア語を流暢に操ります。日本語は簡単な会話ならOK。)
私:なぜ日本の地ビールを?
J:もともとはベルギービールにはまっていたが飽きてきて、そんなときに出会ったのが日本の地ビール。美味しいし、個性的だし、面白いと思った。
私:このお店の店名である“地ビール”という言葉ですが、日本では“クラフトビール”と呼ぼうという流れがあるのは知っていますか?
J:知っている。これは本当にもったいないと思う。“地ビール”という単語は、アジアのビールギークの間で浸透しつつある。
これは日本の個性的なクラフトビールの代名詞で、他の国のクラフトビールとは別の“日本のクラフトビール”を表現する言葉なのにね!
(たしかにクラフトビールと言えば、全ての国の地ビールがクラフトビールだけど、“地ビール”と言えばイコール日本のクラフトビールを指す単語なんですよね)
私:シンガポールでは、どんなビールが人気?
J:ヴァイツェンなどの小麦系、フルーツビールが人気。ヒューガルデン、ジャングル(シンガポールのクラフトビールメーカーでフルーツ系のビールをよく造っている)がよく売れる。
湘南ゴールドが欲しかったのも、だからだよ!これはシンガポールで人気が出ると思う。
私:IPAなどのホップが強いものはどう?
J:日本と同じようにビールギークの間では人気だけど、一般の人にはまだまだ。
シンガポールは暑いから“濃い”ビールよりも、軽いほうが好まれるというのもあるかもしれない。
私:シンガポールではこれからクラフトビールは伸びると思う?
J:シンガポールのGDPは日本より高く、裕福な人が多い。美味しいものにお金をかける層が一定数存在する訳で、そういう人たちにきちんとプレゼンテーションしていけば、伸びていくと思う。
さらに最近ヤマト運輸が頑張っていて、シンガポール内のクール宅急便が整いつつある。
クラフトビールにはクール便は欠かせないので、これは我々にとっては追い風だ。
(ジェレミーさんは自店で地ビールを売る他、シンガポール内のバーに卸も行っています)
それにシンガポールは1年中暑い!1年中ビールシーズンなんだよ(笑)
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