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2014年12月 3日 (水)

バレンタイン2015始動。チョコビールに使う6種の麦芽紹介(実食感想あり)

クリスマスもまだ来ていないのですが、サンクトガーレンの工場では2015年のバレンタイン準備がスタートしています。
今日は発売10年目を迎えるチョコビールこと「インペリアルチョコレートスタウト」の仕込みです。

名前のインペリアルは「皇帝」という意味で、その昔ロシア女帝エカテリーナに献上された“インペリアルスタウト”というスタイルを踏襲しています。
黒ビールの中で最も多くの原料を使い、最も濃厚、最も強い個性をもちます。

ここに写っている麦芽、全てを1回の仕込みに使います。その量約650kg。
通常、ゴールデンエールの仕込みには1回約450Kgの麦芽を使います。
約1.5倍の麦芽。
でもそれだけじゃないんです。



ゴールデンエールは450Kgの麦芽を使って、20バレル(約2340L)のビールが出来るのに対し

インペリアルチョコレートスタウトは650Kgの麦芽を使って、10バレル(約1170L)のビールしか出来ません。

超特濃ビールです。

使っている麦芽(モルト)は6種類。

■チョコレートモルト
チョコレートを使わずにチョコの風味を出しているこのビールの“要”ともいうべき麦芽。
チョコレートと名前が付いていますが食べても甘くありません。
高カカオのチョコレートのようなビターな風味をビールにもたらします。



■ブラックモルト
チョコレートモルトと一見見分けが付きませんが、こちらのほうが黒いです。
ビールに真っ黒い色、焦げたロースト風味をもたらします。
コーヒー豆をそのままかじったような味。



■ローストバーレイ
大麦を発芽させずに(麦芽化せずに)焙煎したもの。
上記2つの麦芽よりさらに黒いです。ビールに真っ黒い色、焦げたロースト風味をもたらします。
食べてみると焦げ味がします。



■ペールエールモルト
どのビールでも必ず使うベースとなる麦芽。チョコビールでも1番量を使っているのはこの麦芽です。
焦げたパンが甘くないように、上記の焦げた麦芽からは発酵に必要な糖分がとれません。
そのため、ビールのアルコール度数やボディを決定づける糖分はこの麦芽から抽出します。
食べるとほのかに甘いです。6種の中で1番美味しいです(笑)



■ウィートモルト
小麦麦芽。大麦と比べると少し丸味を帯びています。
ビールにまろやかさや、泡持ちの良さをもたらします。
食べてみるとクリスプで食感が良いです。

Unnamed

■フレークドウィート
コーンフレークのように見えますが、小麦です。食べてみるとモソモソ粉っぽいです。
ビールの泡持ちを使用したり、まろやかさを出します。
社長曰く、普通のウィートモルトよりこっちのほうがより泡持ち、まろやかさを出すのに効果的、とのこと。

個人的にはチョコレートモルト、ブラックモルト、ローステッドバーレーは殆ど見分けがつかなかったのですが、
社長は現物を見て区別が付くのは当たり前のこと、写真でも区別が付いていました。
色はもちろん、ツヤ感なども微妙に違うんだそうです。分かりますか?

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